吉祥寺駅アトレ本館西口から徒歩2分に2026年秋開業予定

直腸脱の日帰り手術

直腸脱

直腸脱は、吉祥寺日帰り手術クリニックで日帰り手術が可能です。外科専門医の黒河内喬範院長が腹腔鏡下直腸固定術で執刀し、麻酔科専門医の高宮達郎副院長が全身麻酔を管理します。手術時間は約60〜90分、傷は3〜12mmの小切開のみで、術後2〜3時間で帰宅できます。健康保険が適用されます。

直腸脱は、直腸(大腸の末端部分)が肛門の外に反転・脱出する疾患です。「完全直腸脱」は直腸壁の全層が肛門外に突出する状態で、脱出した直腸は同心円状の粘膜ひだ(ロゼット状)を呈するのが特徴です。一般に高齢女性に多く、発症のピークは70〜80代にあります。女性が全体の約80〜90%を占め、これは出産による骨盤底筋群の損傷や、加齢に伴う支持組織の弱化が関与しています。日本の超高齢社会においては増加傾向にある疾患です。

直腸脱の発症には、骨盤底の支持組織(挙肛筋、骨盤底筋膜)の弱化が中心的な役割を果たします。正常では直腸は仙骨前面の靴帯(Waldeyer筋膜)や骨盤底筋群により固定されていますが、長年の排便時のいきみ、多産、加齢、結合組織の脆弱化などにより、これらの支持が失われると直腸が肛門外に脱出するようになります。また、直腸脱患者の約50〜75%に何らかの便失禁が合併すると報告されており(PMID: 17041753)、排便機能障害との関連が深い疾患です。

初期には排便時のみ直腸が脱出し自然に戻りますが、進行すると歩行中や咳・くしゃみなどの軽い腹圧でも脱出するようになり、最終的には常時脱出した状態となります。脱出した直腸粘膜からの出血、粘液分泌による下着の汚染、便失禁や排便困難などにより、日常生活の質(QOL)が著しく低下します。高齢の方は「歳のせい」と諦めてしまいがちですが、手術により症状を大幅に改善できる可能性があります。

直腸脱の根治的治療は手術です。術式は大きく「経腹的アプローチ」と「経会陰的アプローチ」に分かれます。経腹的アプローチ(直腸固定術:rectopexy)は再発率が低く(5%以下)、腹腔鏡による低侵襲化が進んでいます。経会陰的アプローチ(Delorme法、Altemeier法)は全身麻酔が困難な超高齢者に選択されますが、再発率がやや高い(10〜30%)とされています。国際的には、全身状態が許す限り腹腔鏡下直腸固定術が推奨されており(PMID: 28083841)、高齢者でも腹腔鏡手術の安全性が報告されています。吉祥寺日帰り手術クリニックでは腹腔鏡下直腸固定術による日帰り手術を提供しています。ご高齢の方やご家族の方も、安心してご相談ください。

セルフチェック:直腸脱肛門から腸が飛び出す排便時に脱出する下着が汚れる残便感がある脱出が戻りにくくなった2つ以上該当する方は、一度ご相談ください

この手術のポイント

項目 内容
手術時間 約60〜90分
麻酔 全身麻酔(麻酔科専門医が管理)
入院 不要(術後1〜2時間で帰宅)
3〜12mm × 3〜4箇所(腹腔鏡手術)
社会復帰 デスクワーク翌日〜数日、軽労働1〜2週間
費用 3割負担で約8〜15万円(保険適用・高額療養費制度利用可)

直腸脱について

直腸脱にはどのような分類がありますか?

直腸脱は脱出の程度により3段階に分類されます。

分類 状態 特徴
完全直腸脱 直腸壁全層が肛門外に脱出 進行した状態。常時脱出することもある
不完全直腸脱(粘膜脱) 直腸粘膜のみが脱出 初期の状態。出血や違和感が主な症状
内套(ないとう)直腸脱 直腸が腸管内で折りたたまれるが外に出ない 便秘・残便感の原因になることがある

直腸脱にはどのような症状がありますか?

  • 脱出感: 排便時や立ち上がった際に、肛門から何かが出てくる感覚
  • 出血・粘液分泌: 脱出した粘膜が擦れることで出血や粘液が生じる
  • 便失禁: 肛門括約筋の機能が低下し、便やガスが漏れる
  • 便秘・残便感: 直腸の機能低下により排便困難が生じる
  • 肛門周囲の湿疹・かゆみ: 粘液分泌による皮膚炎

直腸脱の原因は何ですか?

直腸脱は直腸を支える靴帯や骨盤底の筋肉が弱くなることで生じます。

  • 加齢: 骨盤底の筋肉・靴帯の弛緩。80歳以上の女性に最多
  • 女性: 骨盤の構造的な特徴と出産による骨盤底の損傷
  • 出産歴: 経膣分娩による骨盤底筋の損傷
  • 慢性的な排便困難: 長時間のいきみによる骨盤底への負担
  • 慢性下痢: 繰り返す下痢による直腸粘膜の弛緩
  • 神経・筋疾患: パーキンソン病や二分脊椎など骨盤底機能に影響する疾患
放置するとどうなる?初期排便時のみ脱出数ヶ月進行頻繁に脱出する半年〜1年支障常時脱出・生活に支障1〜2年嵌頓戻らず壊死の危険突然早期の治療で合併症を防げます

直腸脱に関するよくある質問

Q1. 直腸脱は高齢でなければ手術できませんか?

直腸脱は高齢女性に多い疾患ですが、若い方や男性にも発症します。手術適応は年齢ではなく全身状態によって判断します。全身状態が良好であれば、腹腔鏡下直腸固定術の日帰り手術が可能です。高齢の方でも全身状態が安定していれば適応となりますが、心臓・呼吸器などに重篤な疾患がある場合は、術前に専門的な評価が必要です。受診時に詳しくご相談ください。

Q2. 受診前に準備することはありますか?

受診時には、症状が始まった時期・脱出の頻度・出血や便失禁の有無・常用薬の一覧をメモしてお持ちいただくとスムーズです。直腸脱はデリケートな部位の疾患ですが、医師・スタッフは診察に慣れておりますので、遠慮なくご相談ください。症状を我慢して放置すると、直腸粘膜の損傷や括約筋機能の低下が進みます。早期の受診をお勧めします。


当院の手術方法:腹腔鏡下直腸固定術

腹腔鏡下直腸固定術とは

腹腔鏡下直腸固定術は、腹腔鏡(細いカメラ)を用いて腹腔内から直腸を引き上げ、仙骨(骨盤後方の骨)に固定する手術です。直腸脱の根治術として、国際的なガイドラインでも推奨される術式であり、経肛門的手術と比較して再発率が低いという明確なエビデンスがあります。

手術の手順

  1. 腹部に3〜4箇所の小切開(3〜12mm)を行い、腹腔鏡と手術器具を挿入します
  2. 腹腔内から骨盤を観察し、弛緩した直腸周囲の靴帯・組織を確認します
  3. 直腸を適切な位置まで引き上げ、仙骨前面にしっかりと固定します(メッシュまたは縫合固定)
  4. 必要に応じて、直腸の冗長な部分を切除します(直腸切除固定術)
  5. 切開部を閉鎖して手術終了

術式の比較

腹腔鏡下直腸固定術と、経肛門的手術(体への負担が少ない)を比較します。

項目 腹腔鏡下直腸固定術(吉祥寺日帰り手術クリニック) Delorme法 Altemeier法
アプローチ 腹腔内(腹腔鏡) 肛門経由 肛門経由
切開 3〜12mm × 3〜4箇所 切開なし(経肛門) 切開なし(経肛門)
全身麻酔 必要 腰椎麻酔も可 腰椎麻酔も可
再発率 約2〜5% 約10〜25% 約5〜15%
対象 全年齢(全身状態良好) 高齢・全身状態不良の方 高齢・全身状態不良の方
便失禁改善 良好(約70%で改善) 中程度 中程度
直腸機能温存 高い 中程度 やや低下することがある

腹腔鏡下直腸固定術は、経肛門的手術と比較して再発率が有意に低いことが複数の無作為化比較試験で報告されています(Tou S, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2015)。全身状態が良好な患者においては、腹腔鏡手術が推奨されます。

入院手術と日帰り手術の比較

項目 入院手術(一般的な設備) 日帰り手術(吉祥寺日帰り手術クリニック)
入院期間 5〜10日 なし(当日帰宅)
手術方法 開腹または腹腔鏡 腹腔鏡手術
傷の大きさ 開腹時は10〜15cm 3〜12mm × 3〜4箇所
術後の痛み 中程度〜強い 軽度(鎮痛剤で管理可能)
社会復帰 2〜4週間 デスクワーク翌日〜数日
費用(3割負担) 約20〜35万円(入院費含む) 約8〜15万円
感染リスク 院内感染のリスクあり 自宅療養のため低い
家族の負担 入院中の付き添い・面会 帰宅時の付き添いのみ

日帰り手術は入院費用(差額ベッド代・食事代など)がかからないため、自己負担が大幅に軽減されます。高額療養費制度を利用すれば、さらに負担を抑えられる場合があります。

手術の流れ

手術当日のスケジュール8:30来院受付・問診票記入9:00準備着替え・点滴9:30〜11:00手術約60〜90分全身麻酔〜12:00回復安静・経過観察13:00頃帰宅お疲れ様でした院内滞在時間:3〜4時間

1. 初回来院(診察・検査)

外来で問診と直腸診(指による診察)を行います。脱出の程度・粘膜の状態・肛門括約筋の機能を確認します。必要に応じて大腸内視鏡検査を行い、他の疾患がないことを確認します。血液検査・心電図・胸部X線などの術前検査を実施し、麻酔科専門医が術前評価を行います。

2. 手術前日まで

前日の食事は夜9時以降絶食です。水分は手術2時間前まで摂取可能です。常用薬(特に抗凝固薬・抗血小板薬)については、事前に指示をお伝えします。

3. 手術当日(来院〜術前準備)

午前中にご来院いただきます。体調確認と最終説明を行った後、手術着に着替え、点滴ルートを確保します。麻酔科専門医による麻酔の最終確認と、生体監視装置の装着を行います。

4. 手術(60〜90分)

全身麻酔下で腹腔鏡による直腸固定術を行います。麻酔科専門医が術中の全身管理を担当し、呼吸・循環・体温を常時モニタリングします。

5. リカバリー(1〜2時間)

手術後はリカバリー室で覚醒を確認します。痛みの管理を行い、飲水・歩行が問題なくできることを確認します。医師が術後の状態を評価し、帰宅可能と判断した時点でご案内します。

6. 帰宅指導・帰宅

術後の注意事項(食事・排便・入浴・運動)、服薬方法、緊急時の連絡先を説明します。帰宅時はご家族の付き添いまたはタクシーの利用をお願いしています。当日の入浴は避け、翌日からシャワーが可能です。

7. 術後フォローアップ

術後1週間前後に外来を受診していただきます。創部の状態・排便状況・脱出の再発がないかを確認します。術後1ヶ月で最終評価を行い、問題なければ治療完了となります。

術後の回復ロードマップ活動当日翌日1週2週1ヶ月3ヶ月シャワー×デスクワーク××入浴×××飲酒×××軽い運動××××本格運動××××○ = 可能  △ = 注意して可能  × = 控えてください

手術に関するよくある質問

Q1. 便失禁は手術で改善しますか?

腹腔鏡下直腸固定術後、約70%の方で便失禁の改善が報告されています。直腸の位置が正常に戻ることで肛門括約筋への負担が軽減されるためです。ただし、長年の直腸脱により括約筋機能が著しく低下している場合は、改善に時間がかかったり、骨盤底リハビリテーション(肛門括約筋訓練)が追加で必要になることがあります。手術前にしっかりと状態を評価したうえで、期待できる改善の程度をご説明します。

Q2. 再発する可能性はありますか?

腹腔鏡下直腸固定術の再発率は約2〜5%と報告されており、経肛門的手術(Delorme法:約10〜25%)と比較して有意に低いです。再発を予防するために、術後の排便習慣(強くいきまない、便秘を予防する)を守ることが重要です。再発した場合でも再手術が可能ですので、症状が再び出てきた場合はお早めにご相談ください。

Q3. 手術後の排便はどうなりますか?

手術後しばらくは排便のリズムが変わることがあります。直腸の位置が変わるため、術後数週間は便秘や頻便が一時的に生じる場合があります。多くは1〜2ヶ月で安定します。術後は水分を十分に摂り、食物繊維を含む食事を心がけることで、便通が整いやすくなります。必要に応じて緩下剤を処方します。

参考文献

  1. Tou S, Brown SR, Nelson RL. Surgery for complete (full-thickness) rectal prolapse in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(11):CD001758. doi:10.1002/14651858.CD001758.pub3 (PMID: 26599477)
  2. Bordeianou L, Paquette I, Johnson E, et al. Clinical Practice Guidelines for the Treatment of Rectal Prolapse. Dis Colon Rectum. 2017;60(11):1121-1131. doi:10.1097/DCR.0000000000000889 (PMID: 28991077)
  3. 大腸癌研究会(編). 大腸疾患治療ガイドライン. 金原出版; 2022.

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当院について

項目 詳細
クリニック名 吉祥寺日帰り手術クリニック
院長 黒河内喬範(外科専門医)
副院長 高宮達郎(麻酔科専門医)
所在地 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-5
最寄駅 JR中央線・京王井の頭線 吉祥寺駅 徒歩2分
開院 2026年秋予定

直腸脱の症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。「恥ずかしくて相談しにくい」とお感じの方も、外科専門医・麻酔科専門医が丁寧に対応いたします。日帰り手術により、入院なしで根治的治療を受けていただけます。

電話は開院後 WEB予約
お電話 WEB
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相談
吉祥寺日帰り手術クリニック
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-5
JR中央線・京王井の頭線 吉祥寺駅 徒歩2分
診療科目: 外科・消化器外科
診療時間: 9:00〜17:00(予定) | 休診日: 日・月・祝(予定)
※ 2026年秋開院予定。電話番号は開院時にご案内いたします。